ITを生かした次世代観光「スマートツーリズム」
インターネットやITの普及によって、旅行の申し込みは「ネットで予約」が当たり前の時代になりました。そして最近では、旅先でもITの活躍が話題です。
「世界No.1のおもてなし都市」を目標にかかげた福岡市では、外国人観光客の利便性向上のため、全国最大級の無料Wi-Fi網を整備したり、観光情報やクーポンを専用のスマホアプリで提供したりと、さまざまなプロジェクトを進めています。その中でも注目すべきが、これ。
「福岡城スマートグラスツアー」
福岡城には櫓(やぐら)がほとんど現存していないのですが、失われた建築物などをCGで再現し、メガネ型ウェアラブル端末を通して、現実の風景と重ねてバーチャルな福岡城を映し出すという新たな観光手法です。
天守台に登れば、江戸時代の福岡が眼下に広がり、今までにない史跡散歩が楽しめます。バーチャルとは言え、その土地に行き、その空気を感じながら体感するのは、自宅のPCで見るのとは違った趣があることでしょう。
先日、世界遺産に登録された明治日本の産業革命遺産でも、この手法を使って、音声ガイドで案内すれば日本の歴史や文化をより深く知っていただけるのでは……?
ITと観光が結びつき、失われた文化財を可視化できるのはワクワクします。ITを使った地域プロモーションの今後にぜひ注目です。
2015年8月1日